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旅の写真日記

+ 山奥でサッカー三昧(全3頁)

旅の写真日記
山奥でサッカー三昧 (1)

よく発作が起きる。
うっ、胸が苦しい……ではない。発作的に行動してしまうのだ。もう少しよく考えてから動かなきゃなぁ、と思いながらも、今のところ治る兆しはない。まぁ、発作のおかげでおもしろいことも起こるのでよしとしよう(ボロボロな結果に終わることもあるけれど……)。

タイとの国境に近いカンボジアの山間部。美しい山々に囲まれた、パイリンという小さな町で、また発作が起きた。サッカーがしたくなったのだ。
さっそく市場の向かいにあった遊具店で、一番安いゴム製サッカーボールを買った。

ボールを蹴りながら町を歩いていると、小さな雑貨屋に男の子が2人いるのを見つけた。「サッカーやろうか」と日本語で誘い、三角形を作って蹴り合いを始めた。
そこへ、えらくモジモジした青年もやって来たので、近くの広場に移った。そこにはお寺と小学校があった。この「お寺&小学校一体型」の場所は、スリランカやミャンマーでもよく見かけた。

人ひとり入れるほどの穴や、こぶし大の石がごろごろ転がっているグラウンドで、サッカー再開。ひとり、またひとりと子どもが輪に入ってきたので、2チームに分かれてミニゲームを始めた。ほとんどの子は裸足で駆け回っている。コートの幅など意にも介さず、お寺の隅っこまでボールを追っかけて奪い合う姿は元気いっぱい。
ひとり、なかなかボールにさわれない子がいた。グラウンドの隅のお寺から音楽と読経の声が聞こえていたので、「あれ何?」とその子に聞くと、「ポクッポクッポクッ」と言って木魚を叩く真似をして笑って見せた。ポクポク少年は、たまに転がってくるボールをおっとりと蹴った。
いつのまにか、たくさんの生徒が校舎から出てきてゲームを眺めていた。
ガンガンと照りつける太陽の下、1時間ほど走り回った。

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