モノクロ写真館
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中国の朋友 2

男は酒を数杯飲んだあたりで泥酔し始め、語気を強めて何か猛烈に話し始めた。話すと言うより、言葉を吐き出すと言った方がいい。ぶちまけたいことが胸の中に溜まっていたのだろう。
相変わらず話の中身は不明だが、「今夜はこのにいちゃんの話、いや、声を聞くことにしよう」と思った。
1時間ほどして、彼はトイレに立った。
そのまま5分、10分と戻ってこなかった。
「んっ。どうやら俺、たかられたかな」。
まあ仕方ないか、と思って店員の女の子を呼び、勘定を求めると、「さっきの男からあんたの分ももらってるよ」と言われた。

メシ屋からの帰り、往来で彼の姿を見つけた。
泥酔した彼は、セメントを載せた天秤棒を担いで歩く男に、何か言葉にならない大きな声を吐きながら、いつまでもからんでいた。

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