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僕が立ち去ろうとしても、どこまでも満面の笑みで腕につかまって付いて来る。 いやはや参ったなぁ、と思いながらも、お父ちゃん気分で一緒に町を歩いた。 駄菓子屋に入って「どれが好き?」と聞くと、女の子は小さな袋入りのラムネ菓子を選んだ。 はにかんだような、後から後から止め処なく溢れ出るような、少女のそんな笑顔のおかげで、その日一日が楽しくなった。
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