モノクロ写真館
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カシュガルの路地 13

その日は市バスに乗り、市街地の端の「喀什東湖公園」という、池のある公園へ三線を持って出かけた。“喀什”はカシュガルの中国語表記。
池のほとりで三線を弾いていると、男の子が数人「暇つぶし相手発見!」といった顔をしてこちらへやって来て、「何これ、何これ?」と尋ねた。
「弾いてみなよ」と三線を渡すと、男の子は小気味よく適当に弦を叩いて音を出していた。
ウイグルの民族楽器にも3弦で形の似たようなものがある。
元々中国の三弦がシルクロードを伝わって各地に広まり、その土地に合った材料や音階に変わり、色々と枝分かれしていったのだそうだ。
海を越えて琉球に伝わったのが三線。三線が大坂・堺に伝来し、改良されたのが三味線らしい。

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